unknown-ambiguous./『ネムルバカ』

映画観に行った。観た映画の感想はそのうち書く。

しかし。

予告編である。本編と関係なくおびただしい情報量で。本編への集中力を容赦なく奪う、予告編。

玉石混交。その中に次観たい映画を見つけることもある。あのとき予告編でたまたま見かけたのが奇跡のようなタイミングだったと、感謝することもある。

しかし、さすがに。

『ネムルバカ』。

実写映画化。

まじかよ。

「おい…まじかよ」って、声に出た。

冷や汗が噴き出した。まじで。

石黒正数さんの『ネムルバカ』。

あれを、今、実写映画化する?

なんたる冒険だ。何年もあっためてたんだろうか。実現できるキャストとスタッフが揃ったんだろうか。

気をつかってキャストとスタッフって書いたけどスタッフは余計かもしれない。誤解を恐れずに言うならスタッフワークは困難なものではない。軽んじるわけでなく、映画の実現自体は難しくなく、ただ様々に方法があって、それぞれの方向で、それぞれの味が出る。

実現は可能だったのだ。17年前から。それを今?

正直不安というか、正直の正直に言えば、不満だ。

実写化なんかしてどうすんだ。あれはあれでいいじゃんか。よかったじゃんか。そんな身勝手な気持ちに心が乱れる。

『ネムルバカ』。

青春群像劇。モラトリアム。そんな簡単な言葉で語れるか。私のバイブルのひとつ。

実写化なんかしてどうすんだ。

想像する。コケたら悲しいし、人気爆発しても悲しいし、そこそこの好評価でも悲しい。もう地獄じゃん。

んー。

何をひとりで、勝手に。なにを。わからない。どうなってほしいのか。どうあってほしいのか。わからない。

きっと「よくわからないままであってほしい」のかな。

くっきりとした輪郭の見えないよくわからんマンガで、誰がどう評価してるかもよくわからんマンガだと思ってる。もちろん面白いが、感じる面白さは人それぞれで、微塵も面白いと思えない人もいるかもしれない、それでもいい、そんなマンガだと思ってる。映画化されたらどうなるんだろう。

今は不安が勝っている。そんなことないのかもしれない。私程度が考えるあれこれを超えて、きちんとすごい映画ができてるのかもしれない。それを観た私に、新しい光を当ててくれるのかもしれない。世界はすこしだけ変わるのかもしれない。

かもしれないだらけで、冷や汗は止まらない。結果観に行く。観に行かねば。

私の心は乱されるのか。満たされるのか。悩ましい。ほんとに勝手に。ほんとにひとりで。ひとそれぞれそういう作品があるというのも、まあいいのかなあ。