Plus Ultra./シン・ウルトラマン
「シン・ウルトラマン」観てきた。
面白かった。いろいろと面白く、いろいろと悩ましい。
庵野さんが脚本で樋口さんが監督であることによる功罪みたいなあれこれがネットで取り沙汰されているが、正直わからぬ。
セクハラ視点がどうのこうのも、まあわかるが、わからぬ。
ただ、物語の中の存在としての「ウルトラマンとはなんぞや」の見せ方は、めちゃくちゃ爽快だなと思った。
なぜ人型なのか。違うのだ。なぜヒトはウルトラマン型なのか、なのだ。ゆえに地球人は、これから何処へ行くのか。一本筋が通ってる感じ、グッとくる。
ただ。
だから気になるのだ。ウルトラマンのデザインが。
今回の映画に限ったことではなく、昔から苦手だった。まず口がある理由がわからない。動かないし。口も耳も穴空いてないし。鼻もないな。いやないならないでいいんだ(混乱)。
そして物語内でも言及されてたが「着衣なのか裸体なのかわからない」これもなんだか苦手。ヘラクレス的ムキムキでなく絶妙にジャパニーズスポーティな体型は、なかなか美しいなと思うのだが。
ついでにあの、スーツのシワまで再現するような質感の表現はいったい何なのか。やっぱり特撮マニアにはたまらないんだろうか…それは業が深すぎるんじゃないか。
たぶん私は「人型の究極進化系」みたいなものに期待している。「シン・ウルトラマン」の物語はその一端を見せてくれた、でもウルトラマンのデザインの目的はそこにはないのだろうなと、思う。私にセンスが足りないのか。こういうのがケレン味というのだろうか。悩ましい。
まあ、それはいいんだ。実際面白かったし。そして実はそんなことより「変身シーン」が完全に好み過ぎて、心底ビビった。(「変身」で合ってるのかわからないが)発想、ビジュアル、タイミング、スピード感、もう完璧だった。ほんとは宇宙規模ストーリーも人間ドラマも特撮愛もいらない、中盤に一回だけ、あの数秒が、私にとってのこの映画の最大の価値だったのかもしれない。
ちなみにネットでも話題なので恐縮だが、あの星人役のあの人は最高だった。ほんと大好きだ。