ただ薄芋を食むが如し/ポテトチップス

「ポテトチップスの『うすしお』というネーミングは、塩分が薄めでヘルシーな感じがするが、そもそも塩味が『うすしお』しか存在しない以上、他の味に比べてヘルシーな保証はどこにもない」という結論を出した。

最終的に出したのは私なのだが。私自身も自分で言って面食らっていた。なんだか場に居た全員が変な顔してた。意識してなかった…たしかにそうだ。系統違う「○○塩」とかあるけど「濃い塩」も「ダブル塩」もない…!!

「ポテチは『うすしお』が好き。ヘルシーだし」発言に対し瞬時に組み上がったこの反論だが、私も予期していなかった結論を導き出してしまった。これがアウフヘーベンなのか(たぶん違う)。

しかし「うすしおなのにうすくはない、かもしれない」のか。そうか…なんだかずっと裏切られてた気分。ずっと、ずっと信じてたのに。

お前が勝手に勘違いしてただけだろ、って、きっと彼は言う。わかってる。愛とはこんなにもすれ違うものなのか。

じゃがいもでできてるものは大抵好きだが、ポテトチップスはちょっと偏愛気味かもしれない。そればっかり食べてるわけでもないのだがなんというか。

他の食べ物は「食べたい」と思ったときに、状況を鑑みて他の何かで代用できたりする。カツ丼でも天丼でも牛丼でもいいのだ。甘いものならなんでもいいのだ。でも。

ポテチ食べたいは必ず、ポテチ食べたいでしかない。気がする。

一体何の中毒だ。

わかっちゃいるけどやめられない。塩が薄かろうが濃かろうが、どうせ食うのだ。パリパリと…そうだろう?