細雪のOCTPUS THEATER / 1/2
ほんとかしら、って思ってたが。
ちゃんと雪降った。昼間っから。
さみい。
雪曇りの昼下りを、傘をさして歩く。
風は微か、遠くまでゆっくりと、無限にレイヤーを重ねるような雪の空間。
こういう景色で思い出すのはアニメ「るろうに剣心」のオープニング、後期(?後期じゃないな。前半戦の後半…かな?)。川本真琴さんの「1/2」。剣心が傘さして雪の中を歩いてくるイントロだ。
アニメの内容と主題歌がマッチしてないランキングでたまに見かける(笑)。しかもそのランキングすら上位互換で「そばかす」が出てくるので切ない。
その切なさのおかげで、雪が降るたびに思い出すのだ。
川本真琴さんが大好きだった。今でも好きだが、今どんな感じなのか知らない。ギミーシェルターくらいまでしか思い出せない。
忘れてる人、知らない人、最近の芸能界のごたごたの話のほうが記憶に残ってる人が多くて、まあ遺憾。今は追っかけてなくたって、私にとってはかつて胸を焦がした世界の一部だったのだ。
ライブ行ったんだよなあ。ほぼ人生初のライブ。
世界を知らぬひよっこの私が、地方のホールの片隅で震えながら『愛の才能』を聴いたのだ。忘れられるわけがなかろう。
大っキライなのに愛してる。そういうことだ。