ゆきゆきて残響。/鬼滅の刃 遊郭編

アニメの「鬼滅の刃」 の遊郭編を見終わった。

私は原作漫画週間リアルタイム勢であり、基本的に原作至上主義である。なにせあの漫画は漫画が一番面白いのだ。

という気持ちをぐらっぐらにグラつかせてくるのがufotableさんのよい仕事である。もう誰かが百万遍言ってることだが私もアニメの立志編の「ヒノカミ」で完全にやられたクチだ。原作が好きなんだけど譲る気ないけどそれにしても丁寧で美しい作品だなと、ため息が出る。

「遊郭編」もよかった。よかったとかじゃないもうなんか事件だった。日常の光景ひとつひとつが丁寧で繊細、異常な尺の戦闘シーンにはひとつの綻びもなく、まるで目が離せない。もともと「ながら」ができない人なんだ私は。手加減してくれ。

それにしても。

堕姫が破格だった。

彼女の「おにいちゃああん!!」から後はもう完全にもってかれてしまった。完全にトトロのメイちゃん見えた。あれ4歳児だぞ。4歳児を引き合いに出したいほどの自由度。途中の「ほへ?」みたいなセリフまで完全に生きてる。

イヤな大人の女をたっぷり見せてからのヒステリック、我儘、短絡。堕姫のことは原作のときから大好きなんだけど、沢城みゆきさんが顕現させるあのエキセントリック、めちゃくちゃグッときた。このキャラクターでこの完成度は個人的に最大かもしれない。

声、声優のチョイス含め今作は本当に「音」がいいように思う。原作で何度も読んでいても耳から入る情報に何度もハッとする。絵と動きが美しいのはもちろんなのだけど、声と音の力もやはり凄まじいもの。さすがは音柱…!!(適当)

妓夫太郎の声も好きだったし、童磨の声はもはや異次元。声が良いだけじゃない、エフェクトを選んで「場」を作ることにも血が通っている気がする。あと須磨さん。東山奈央さんの声好き。

当然ラストは泣いた。原作でも泣いたけど泣いた。梅の泣き声と二人の背中が、今も残る。

刀鍛冶の里編もやってくれるそうで、有難いことです。楽しみ。