パジャマナイパーティー。
わざわざ言うことでもないのだが。パジャマを着て眠ったことがない。なんだあれは。
無論パジャマを知らないわけではない。ただ、確実にパジャマを来て寝るタイミング、パジャマでなくてはならない必然性、そういうものをどこかで獲得しそこなってきてるらしい。
確実とか必然性とか言ってる時点で何かがおかしいのは自分でもわかる。着てる人は普通に着てるし、着てない人は普通に着てない。私は後者、それだけ、なのだが。
なんというか私はあの、記号としての「『寝』に全振りしてるスタイル」について違和感と憧れを持っているのだ。マンガとか子供向け海外ドラマとかで、夜中に叩き起こされたパパとママ、だいたいパジャマで起き出してくる。パパは水色と白のストライプでママはピンクと白のストライプだ。パパはナイトキャップまでかぶってるのだ。
小さい頃は本気で「そんなご家庭ねえよ!」って思ってた。もっと言うと両親のこと「パパ」「ママ」って呼ぶ日本人も、フィクションの中にしかいないと思ってた。時が経ったとはいえ、当時もきっと、私が思ってたより世界は多様であったのだろうな。
この世界にはかわいいパジャマがあり、かわいいパジャマを作ることで有名な会社があり、私はかわいいパジャマの話をする友人を眺め、もちろんそれをかわいいと思うので。
スウェットとパーカーとかジャージとかでなんとでもなる自分は考え方を変えたほうがいいんだろうかと、時々は思う。
まあ変えるなら浴衣とか襦袢の方向だな。ジャパニーズ・パジャマというわけだな。