眠れぬ水星。
「機動戦士ガンダム 水星の魔女」を見ている。
やっぱり、このアニメはなんだかおかしい。
3話を前に、いくつかネット上で考察してる人々も眺めてみて。やっぱりおかしいよな、って思う。
それは「謎」では、ないのだ。
情報から事実は明らかに思えるのだ。思えるのだが、明らかなことならそれとして作中で語られていいはずのことを、誰も語らない。
劇作の点から言えば、自明な事実なら説明ゼリフとか記録の描写があっていいはずのことを。語らない。
でも、語られてもいいこと、は、語られるべきこと、ではないので、つまり語られなくてもいいこと、なので、語られなくてもいいことを語られないことに、破綻は、ない。
でも、語られなさすぎな気が、している。
だって語られてもいいことなら、プロローグの最初で「A.S.○○年」って出るはずじゃないか。
でも出ない。でも、明らかにそれは12年前じゃないか。どう考えてもあの子は12年前のあの子が成長した姿じゃないか。あの人がああいう見た目なのは、ああいう設定があるからじゃないか。
自明。自明に思える。でも決定的な、出しとけば全員が問題なく一致する言葉が、出ていない。
そう考え始めると、いろんなことがそう見える。「え、だってそういうことでしょ?普通に観てればわかるじゃん?」のオンパレード。
考えすぎなのか?そもそもどれも重要な部分ではない気がするのだ。ガンダムで重要な要素になろところじゃない気がする。これこれこういう設定なんですよ、ってはっきり言ってもらって、そこから始めればいいことだ。その先に物語はある。
それなのに、敢えて語らないでもなく、明かされるべき秘密として提示するでもなく、語られなくてもいいこととして扱っている…そんな奇妙な手触りがしている。
正直言えば、この気持ちが正解で、物語の重要なカギだとしたら嬉しいんだけど(たぶん最近読んだ「タテの国」が私の精神に影響を及ぼしている)。でもそれガンダムじゃない気がする。それもう攻めてるSFだ。スペースオペラじゃない。
「いやいや『彼方のアストラ』じゃないんだからさ…」
って言って、寝る。
…
あとハロが喋ってないような気がする。そう考えるとエアリアルも喋ってないし、いやガンダムが喋らないのはなんかわかる気もするが、ハロも含めてすべての機械が一度も喋ってない、かな?これも、たまたまなのかもしれないし、喋らなきゃいけない理由もない。でも…敢えてやってないか?現代の科学と文化の延長で考えて、AIが出てくる話で、道案内の機械音声の一言たりもない?おかしくないけど、おかしくないか?
ぬぬぬ。この問いは無意味か?うーん。気になるなあ。